「祇園(ぎおん)まつり」という祭は日本全国に数多くあります。「祇園まつり」とは、天災や疫病などの災いが起きないよう神様に祈るための祭です。
みこしは「神輿」と書きます。通常は社にいる神様が年に一度町へ出て、町のみんなの願いをきく、そのための神様の乗り物が神輿です。
このみこしによって神様が町に練りだすことを「渡御(とぎょ)」と言います。
松阪では各地にみこしがあり、祇園まつりには町へ練りだします。
こども達によって各町内でみこし渡御(とぎょ)が行われます。
「三社みこし」では松阪中心街にある三つの神社の大みこしを
駅前通りで盛大に担ぎ、多くの方と一緒に神様に願いを届けます。
松阪の子は小さい頃からこのみこしに馴染んでいて、大きくなったら
この大みこしを担ぎたくなってきます。
町内みこしとは別に、三社みこしでは「小若みこし(こわか)」を開催。
これは中学生以下の子ども達で担ぐ小みこしです。
震災以降は福島の子ども達にも参加いただき交流しています。
みこしには神様が乗っています。 渡御の前に各神社で神様のみたまを
入れていただき、みこしに神様の「みたま」を乗せ町へ出ます。
渡御の際に、みこしの行列の中に賽銭箱があります。年輩の方には、この
賽銭箱やみこしに向かって賽銭を投げ入れ拝んでおられる方もみえます。
これが本来の姿なのですね。
みこしの一番上には鳳凰(ほうおう)が、屋根の四隅にはつばめが載って
います。 鳳凰が町中を見渡しており、またつばめはそれぞれ町に飛んでいき四方八方に目を配るという意味があります。
渡御の際にみこしを振ることがあります。 これらは神様のご利益を少し
でも振りまけるようにとの意味があるとされています。